【数学】1年で私立獣医に合格するために | 獣医学科卒プロ家庭教師

 

獣医学科に1年で合格するためには、相当な努力が必要

こちらの解説では、私立の獣医学科の中でも、

  • 日本大学
  • 北里大学
  • 岡山理科大学
  • 酪農学園大学(数学の独自試験復活)

を目指す場合を想定しています。

目指すべき第一志望の大学が変わると、指導方法が変わるので注意してください。

 

他の私立獣医の2校(麻布・日獣)は、基本は同じですが、実践的には少し勉強法が違います。

ただし、この延長上で合格できる学力が身につくことは事実です。

本分析は、獣医学科に合格した生徒の実際の勉強に加えて、獣医学科を卒業した私自身の経験を一般化・改良したものになります。

 

国公立獣医は共通テストが非常に重要(一部除く)であり、勉強法が違います。

国公立対策をしたい方、私立獣医に向けた個別の指導を受けたい方は、問い合わせから連絡をしてください。

 

私立獣医の数学分析
→ 日本大学 北里大学 岡山理科大学  酪農学園大学 

1年で私立獣医に合格する勉強法 → 英語 生物 化学

国公立や他の私立獣医分析は → こちら

 

獣医学科受験は複数科目指導がおすすめ

私立獣医の受験は基本的に3科目。

推薦など小論文も含め、数学だけでなく英語や理科(生物・化学)も指導しております。

 

1年あれば偏差値40台でも合格を目指すことは現実的に可能です。

ただし、そのためには周りの人が1年半~2年半かけてやる勉強を1年で終わらせるのが最低条件となります。

 

以下では、無理ではないけど結構頑張らないといけない分量の目安も示されています。

まずは自分の実力を知ろう

自分の力と、残り時間を考えて勉強法を変えていくことが重要です。

主に2つの方法で自分の実力を測ることができます。

 

外部模試がわかりやすい

1つ目は外部模試。

 

全国タイプの模試の偏差値が最もわかりやすいと思います。

高校2年生の冬であれば偏差値50くらいあれば十分に逆転可能です。

 

偏差値45を下回っていると相当努力して1年でぎりぎり可能性が残るくらい。

一般的なちゃんとした努力かつ効率的に勉強をすすめれば、1年半あれば十分にいい勝負ができます。

 

現在高校3年生にも関わらず偏差値45以下というときは、浪人を前提に可能であれば多浪も視野に入れましょう。

獣医学科は医学部医学科と同様に2~3浪は珍しくありません。

 

旧センター過去問は正確

旧センター過去問(Amazonリンク)を適当に3回分解いてみると学力が正確にはかれます。

実は模試よりもこちらの方が正確です。

ただし、緊張感が違ったり、ついついごまかしてしまう危険性があります。

 

注意点として、共通テスト(Amazonリンク)ではなく、センター過去問を使ってください。

共通テストは私立獣医には不要であり、むしろマイナスに働きます。

国立が第一希望で、私大は共通テスト利用の可能性が高い生徒は、共通テストの対策も必須となります。

 

ⅠAとⅡB(共テはⅡBC)がそれぞれ50点以上とれていれば、1年後の合格は十分に可能性があります。

どちらも40点くらいの場合は、1年での合格はかなり効率的に頑張らないと難しいです。

 

2年計画も時には必要

センター過去問で、数学がどちらも30点以下の場合は、1年半~2年半かかる前提で勉強しましょう。

各大学の分析を行い、傾向を理解していても本質的勉強には一定の時間がかかります。

浪人することになるかと思いますが、多浪を防げます。

 

とりあえず1年、だめだったからまた1年と年数を重ねていくと簡単に3浪になったり、2浪して不合格で結局諦めるといったことになります。

獣医学科を諦める生徒の大半が、現実が見えておらず、目の前の受験しか考えられていません。

 

本人がいきなり2年間かけるというのは決断しにくいので、保護者の方がある程度サポートしてあげることも重要です。

現在の成績に自信がなくても。2年計画にすることで合格率を大幅に変え、成功をつかみ取ることができます。

 

一人一人違いがあるので、適切な勉強法を選び、効率的に進めることで大きく学力を向上させることができます。

もちろん、生徒の状況や性格によって差があるので、自分用にアレンジするか、信頼できる先生と日々相談しながら勉強を細かく調整することで、より高い効果が得られます。

 

夏までにしておくこと(2,3~6月)

1月~2月から本格的に獣医学科を目指し始めた場合、高校2年生であればまだ部活をしている人もいます。

 

ほぼすべての生徒が基礎力不足。

これは高校3年の卒業間近の生徒や、浪人生でもよくみられます。

 

黄色チャート(Amazonリンク)などを使って徹底的に基礎力をつけるのが最適です。

新課程はⅠAⅡBCですが、Bは数列のみ、Cはベクトルのみの学校が多いです。

 

はっきりいって、数学の基礎力を身に着ける勉強がが私立獣医対策として最も大変であり、最も重要です。

ここで甘えて、なんとなくの部分が増えると、夏休みが終わる頃に間に合わないと気づいてしまいます。

 

絶対守ってほしいのが、王道の勉強法を貫くということです。

裏技や楽をする方法という間違った方法で、努力を減らそうとする人は獣医学科に入れても、のちのち失敗します。

効率化のために頭を使うことは重要ですが、努力をさぼろうとする考えはやめましょう。

問題集の使い方

前提として、公式はすべて覚えているでしょうか?

 

基礎公式をしっかり覚えていないのに、やみくもに問題集を解いても非効率。

上位私立では公式理解が必須になりますが、岡山理科や北里であれば公式は暗記でも十分合格点をとることができます。

 

暗記の前に単元別に解説をよみ、出来る限りの理解を行いましょう。

なんとなく解説を読む、授業を受けるのではなく、理解することが大事です。

 

塾の授業を受けたという事実に意味はなく、あなたの頭の中に入れる努力を行い、完璧に理解できなくてもチャレンジをする行為が重要です。

理解が終わったら公式暗記

単元ごとの基礎事項を理解したら、それぞれの公式を暗記しましょう。

暗記すべき公式は教科書や黄色チャートなどの問題集に載っているものすべてです。

 

何度も言いますが、基礎公式をしっかり覚えてください。

上位私立や国公立獣医を狙う場合は、単に覚えるだけでは不十分です。

最低でも公式の半分~7割は作れるようにしてください。

北海道大学や東京農工大学、大阪公立大学を視野に入れたい生徒はほぼ100%理解した上で、公式が作れることは最低条件といえます。

 

例題レベルを本当は2回くらいは解きたい

当然ですが、いきなり章末などの難問は解く必要はありません。

 

チャート式だけでなく、様々な問題集にはレベルが設定されています。

最初は基礎例題や、A問題といった基礎的な問題を解きましょう。

難しい問題は飛ばして構いません。

 

ただし、公式を正確に暗記できていれば、章の最初の方は難しくないはずです。

最初の方ですぐにつまづいてしまう場合は、そもそも公式理解や暗記からはじめましょう。

毎日10問くらいは当たり前

黄色チャートでいえば例題はすべて解きましょう。

例題だけを1.5回は最低でも解く必要がありますが、できれば1回+0.5を2~3回くらい解いてほしいです。

現実的には基礎理解が出来ていない問題が多いので、1回転解くだけでもかなり大変だと思います。

 

0.5とは、正解した問題は飛ばし、1度間違えた問題のみ解くことを意味しています。

チャートの例題はⅠAだけで300~350題くらいあるはずです。

真面目にⅠAⅡBCを1.5回転解くと、おそらく1000題以上ですが、毎日10題のペースで進めば4か月で終わります。
(平日は8題、土日は15題でもOKです)

 

本気で獣医学科を目指すのであれば数学だけでも毎日2時間は当たり前ですよね?

3科目しかないわけですから、1日2科目ペースで頑張れば、1日の勉強時間は4時間。

学校に行きながら達成できます。
(時間は目安なので、4時間やること自体にあまり意味はありません)

 

当たり前と言いましたが、実際にやるとめちゃくちゃ大変です。

勉強は数学だけではないですし、根本がわからない問題があれば2時間で10題なんてとても解けません。

私自身も学生の時経験しましたし、指導者になってからは生徒が苦労する姿を見てきました。

1週間の継続ですら、多くの生徒が苦戦するでしょう。

 

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1年だと勉強時間は本当に少ない

浪人生などは、毎日8~12時間勉強する時間がありますが、現役生は平日では4~5時間が限界だと思います。
(これは、かなり学力が不足している状況でありながら、1年で私立獣医に合格できる学力を身に着ける前提で考えています。実際の指導では、生徒それぞれの個性や現状に、希望に合わせて勉強時間や計画をアレンジしています。だれでもかれでもすべての空き時間を勉強だけに費やすような指示は出しません)

 

睡眠時間は個人差がありますが、最低でも7時間。できれば8時間は確保する前提で勉強時間を考えましょう。

合格したかったら絶対に寝てください。

 

2月の最初から始めれば、学校のテスト勉強などで少しペースが乱れても、6月末には1.5回転が終わっているはずです。

数学が苦手で苦戦した生徒でも、いい先生がついていれば1回転は終わっているでしょう。

 

そうなれば、大体の基礎パターンは頭に入ったのではないでしょうか。

このペースを1年維持できそうにないのであれば、現役合格を目指しつつも1浪までは視野に入れて計画をたてましょう。

 

夏にすべきことは共通テスト(旧センター関連)

学力を測るためにも利用したセンター過去問ですが、夏の勉強でも使っていきます。

ただし、最近はセンター試験が共通テストに変更され、かなりの年数がたちました。

 

実際に使う問題集は、センター問題集を使わないで獣医学科に合格した生徒も増えています。

生徒に合わせて問題集は変わります。

 

まずは分野別問題集

6~7月はセンターの分野別問題集が比較的有効です。

最近は共通テストの問題集でもOKですし、チャートやニューアクションを効果的に使うことでも代用できます。

中堅私大向けもレベルとしては近いです。

 

薄めのもので構いませんし、高校で配られたものがあるかもしれません。

こちらを素早く1回転してください。

毎日1章やっていけば15~20日程度で終わるはずです。

現実的にはわからない部分もあるので30~40日くらいかかることもあるでしょう。

 

ちゃんと黄チャートなどの問題集をやっていれば分野別問題集は半分くらいは解けるはず。

ここで全然太刀打ちできなければ理解の4段階などを読んで、勉強や理解といった根本的な部分を見直しましょう。

 

大切なのは作業的に先に進むのではなく、絶えず自己分析を行い、穴をしっかり埋めていくこと。

ほぼすべての生徒が、自己分析が不十分で失敗しています。

特にに行っている生徒は受け身の勉強が習慣化している確率が高く、危険です。

夏休みはセンター過去問や共通テストも使う

7~8月はセンター過去問をひたすら解きましょう。

9月までかかる生徒もいると思います。

 

共通テストは数学では形式違いがありますが、ある程度は仕方ないです。

生徒によっては別の問題集を使ってもらうことも増えました。

 

国公立も目指しつつ、私立もと考えている人は、国語力が必要になります。

国語と数学の両方を教えられる先生を見つけましょう。
(私は教えていますが、獣医レベルを両方教えられる先生は少ないので注意してください)

これは、数学だけでなく英語や理科(化学・生物)の私立獣医の受験にも非常に重要です。

 

本試を毎日とけば1か月で30年分。

ⅠAとⅡB(C)を交互に毎日解き進めても15年分解くことができます。

ただし、実際にセンター試験と共通テストを毎日2科目(ⅠAとⅡB(C))解くのはかなり大変です。

 

仮に、交互に毎日解いていくパターンであれば1日の数学の時間は2時間半くらいは平気でかかります。

実際に解く時間が70~90分(時間制限を無理に本番に合わせる必要はありません)。

丸付けや、わからない部分の確認・復習に30~60分のイメージです。

 

これだけ解けば典型問題は網羅でき、受験基礎としてはばっちり。

ここまでを本気で真面目に取り組み続けていれば、安定して60~75点をとることができるはず。

 

ここまでやっているのに50点をこえそうな気配が見えない場合は、確実に勉強への取り組み方に問題があります。

計算ミスのパターンを蓄積しよう

センター過去問やセンター分野別問題集では、基礎計算で似ているタイプの問題がよく出題されることに気づきます。

そこで、自分が間違えたタイプを蓄積していきましょう。

 

暗記してなんとなく気をつけるのではなく、簡単なメモでいいので記録を残して蓄積することがおすすめです。

自分の計算ミスのパターンがよくわかりますし、計算ミスではない、理解の不足にも気づくことができます。

夏の最後に1度だけ赤本

センター過去問や共通テストでパターン学習を何年分も重ねてしたら、岡山理科・北里・日大の赤本から1冊でいいので用意して、1年分でいいので数学をといてみましょう。

8月末か9月のどこかがいいでしょう。

 

問題の傾向としては北里と日大が比較的取り組みやすいので、おすすめです。

酪農学園大学は2025年2月から独自試験の数学が久々に復活しましたので、最新の赤本は夏の時点では不要です。

 

合格点くらいとれる可能性は低いですが、時間を倍にしてもいいので頑張ってみましょう。

解答解説の意味が少しずつ分かるようになっているはずです。

 

秋~冬は標準レベルのパターンを叩き込む

夏休みがおわり、センター過去問で7割程度とれていれば、
黄色チャートのpractice(練習)をひたすら解いて、標準パターンを増やしていきましょう。

得意な分野は、先取りで章末にチャレンジするのもOKですが、章末問題は必須ではありません。

 

すでに例題をすべて解いており、センターの分野別も、センター過去問も解いているので、そこまで抵抗はないでしょう。

ですが、抜けている問題やセンター試験ではあまり問われないタイプの問題もあります。

一つ一つ丁寧に解いていきましょう。

 

春と秋は1つ1つの質を大切にし、夏は量を重視しましょう。

ここも最低1.5回は解きたいですね。

 

9月から初めて、11~12月くらいまでかける価値があります。

ここでパターンがしっかり入った人であれば、全分野の章末問題に取り組んでみるのもよいでしょう。

練習で苦戦する生徒は、もう一度例題に立ち戻ることも有効です。

 

酪農学園大学の数学は他の3校と傾向が違うので、酪農学園数学の分析ページを秋くらいからちょくちょく確認してください。

2025年から復活した問題も確認した上で分析を更新してあります。

 

冬は赤本と類似の入試レベル

12月くらいになると、赤本や黄色チャートの章末、同レベルの大学入試問題をどんどん解いていくのがよいでしょう。

4つの獣医の私立大をそれぞれ3年分解くだけで12回分あります。

 

実際には1つの大学で複数の日程があるので、数はもっと多いかと思います。

他にもGMARCHの中で比較的簡単な法政や学習院も使えますし、関関同立の一部の問題も近いです。

 

アウトプットで気持ちをあげよう

ここまでくれば、今までインプットしてきたパターンを実際に組み合わせてアウトプットすることが必要です。

入試レベルでも解ける問題が多くなり楽しくなると同時に、受験への不安と不足部分によって精神力が必要になります。

 

家庭教師のいいところとして、冬の受験直前期のメンタルケアがあげられます。

ここまでに信頼できる先生に出会っている生徒は強いです。

 

多くの生徒で、話をするたびに励ます時間があります。

みんな不安で、実は保護者の方も心配で、親子喧嘩も多くなったり、親との会話がなくなる時期でもあります。

家庭教師をされている先生方は、保護者の方のケアも忘れずに。

 

まとめ

  • まずは自分の実力をはかる
  • 夏までが最大の勝負
  • 質と量のバランスを大切に

 

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