慶応義塾大学 商学部の数学
慶応義塾大学の商学部では、
定員の多いA日程(480名)では数学があり
定員の少ないB日程(120名)では数学なし(論文テスト)
となります。
新課程となる2025年からの試験範囲はⅠAⅡBC。
A:図形の性質・場合の数と確率
B:数列
C:ベクトル
一般的な文系数学の範囲となります。
また、歴史は歴史総合なし、地理は地理総合なしとなっています。
慶應でも数学の重要性がますます高まる
商学部は変更がありませんが、経済学部では2027年度の入試科目から小論文が休止となります。
英語と数学or歴史での判定となり、数学や歴史の配点が高まる予定です。
商学部でも経済学部でも文系数学が必須のA日程が最大の定員。
経済系学部では、数学を選ぶだけで選択肢が広がり、数学をあきらめた時点で選択肢が狭まるといっても過言ではありません。
国公立ではそもそも共通テストで数学が必須ですが、私立大学でもSMARTや早慶、関関同立が候補に入っている生徒は、数学と本気で向き合う進路相談が必要となるでしょう。
形式と難易度は大きな変化なし
数学の大問は4つで、時間は70分。
これは新課程となった2025年2月の試験も同様でした。
一部は記述式ですが、大半は解答を桁数までマークする形式です。
早稲田の商学部は非常に数学が難しいことで有名です。
慶應義塾大学の商学部の数学ももちろん難しいですが、早稲田と比較すると取り組みやすい分、合格に必要な点数も低いです。
つまり、早稲田は難問で部分点を取ったりしながら点数を少しでも稼ぎますが、慶應ではそこそこの難易度の問題でしっかり点数をとらなければいけないので、早稲田と対策が異なります。
配点は100点と英語の半分ですが、 慶応の商学部を目指すのであれば最低限の点数をとれるようにしておきましょう。
数学がないB日程より、数学があるA日程の方が合格最低点が低いことからも、難易度の高さがわかります。
慶応大学分析 → 商学部(英語) 経済学部 看護医療学部 薬学部
商学・経済学部分析 → 明治大学 立教大学 青山学院大学 学習院大学 法政大学
高い数BC比率
4つの大問は、
大問1が2~5つの小問集合
大問2,3,4が独立した大問
となっています。
2つ以上が数ABCから
複合問題も多く見られますが、少なくとも2つの大問で数A・B・Cから出題があります。
多い年では、大問が3つで、すべての大問で数BC要素がありました。
近年は、大問3と大問4で、ベクトルと数列がそれぞれ関与しており、数Aでは場合の数・確率が大問で出題されやすくなっています。
新課程最初の年となった2025年は、大問3,4でどちらも数列が関連している問題。
特に大問3は数Aの確率と数Bの数列(漸化式)の複合である確率漸化式でした。
場合の数・確率、数列、ベクトルの3つから大問2つ分、
もしくは大問1つと小問で部分的、
といった出題が、今後も続きそうです。
微積は必須ではない
慶応の大きな特徴は、他の大学で出題率が一番高い微積の出題率です。
慶応では、微積が出ない年も少なくありません。
2025、2024、2023年などは大問で出題されていますが、もっとさかのぼると出題されていない年もあります。
数Ⅱの微積は範囲が限定されており、実は非常に点が取りやすい分野。
慶応はあえて微積を出さないことで難易度を高めているといえるでしょう。
逆に言えば、微積が出ている大問は比較的取り組みやすい可能性すらあります。
もちろん年によっては大問の1つとして出題されているので、 数Bと数Aの次に優先すべきといえます。
大問出題率は6~7割程度であり、小問も含めると8割は超えます。ほかの大学では10割もあるので低いと見えますが、しっかり出やすい分野の1つです。
確率も出題率が高い
基本的に数BCの2つと、数Aの場合の数・確率はかなり出題されやすいです。
単独の大問のこともありますが、他の分野と絡めての出題も多いです。
前述したように、2025年は数列との複合でした。
一方で、2024年の大問4は確率単独の大問(条件付確率)でした。
数Ⅰと数Ⅱは基本理解が出来ていれば合格点が十分に狙えます。
数Aの確率と数BCは徹底して鍛え上げましょう。
得点を取りやすい確率
数Aの場合の数と確率は、苦手な生徒も少なくありません。
理由としては公式を暗記して使っているから。
慶応レベルの数学で、公式暗記だけで立ち向かうことは、厳しいです。
文系の数学なんだから、これくらいでいいでしょ。という感覚は慶応には通用しません。
しっかり理解を目指した勉強をしていれば、理解が完璧ではなくても合格点に届きます。
実数値で答える問題も多く、場合によってはカウントでも解答を作成できるので、正しい勉強をしていれば慶応の場合の数・確率は有利な問題といえます。
名目上は文系ですが、数学的能力が必須の商学部。
典型問題が中心だが、複合要素もある
最初の小問集合と、大問の2つは基礎~標準レベルです。
一部複合しているような問題も見られますが、実は(1)、(2)は同じ分野で、(3)は違う分野といった形式が多く、頭は切り替えやすく取り組みやすいタイプの複合。
基本的には分野別の勉強で対応でき、複合度合いも偏差値60~の高校では定期テストでも出題されるような問題が多くなっています。
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勉強方法を見直そう
慶応は極端には難しくありませんが、暗記頼りの数学では厳しくなるように作られています。
図形や確率などでは国語力を数学に活かしつつ、 公式を暗記ではなく理解する勉強をしてれば、点が取りやすいです。
複数科目を指導できる先生をつけて、王道の勉強法を継続できれば合格率が格段に高まります。
難しいですが、正しければ合格点が取れる数学に仕上がっているのが、慶応です。
難易度と問題集
慶応義塾大学の商学部の数学は、実は難易度がそこまで高くありません。
個人の特長にもよりますが、現実的に慶応に合格するのであれば、論文テストより数学の方が点数がとりやすい生徒が多いでしょう。
ただし、進路選択の時に逃げをベースとした場合には、そういう思考になりにくく、経済学部などへの可能性も狭めてしまうことになります。
数学必須のA方式は、合格最低点が6割前後。
数学単独で6割を取る場合、みんなが出来るレベルの問題がきっちり点に出来ていれば到達できます。
5割だとしても英語の配点が高いので、無理なくカバーできます。
難問対策はほぼいらない
難しい大問は最大で1問。
難しい大問が0問の年も多くなっています。
このあたりが、早稲田対策をするのか、慶應対策をするのか、における最大の違いといえるでしょう。
慶応だから、難関大の数学だから、と構える必要はありません。
そもそも合格最低点を考えると難問は手を付ける必要すらありません。
正しい勉強をしてれば、数学が苦手な生徒でもほぼ確実に合格できる力をつけることができます。
塾や学校などで、80~90%レベルで得点する前提の問題集を見かけることもあります。
数学で高得点を狙いたい生徒には有効ですが、ほとんどの生徒には過剰すぎて合格率を下げることになるでしょう。
問題集
重要性の高い数BCですが、数ⅠⅡが一定以上理解できていない非効率。
また、慶応以外の併願校もあるはずなので、場当たり的な勉強は止めましょう。
参考書・問題集としては、黄チャートレベルが適切です。
青チャートやニューアクションLEGENDは、例題や練習はお勧めできますが、章末問題は難しすぎるものも多いので不要でしょう。
現実的には高校で青チャートなどを使っている場合が多いかと思いますので、青チャートの例題や練習をメインの問題集として使用しましょう。
高校2年生の冬休みや、春休みに、旧センター過去問(共通テストは形式違いで微妙)などで基礎力をつけることも有効です。
数学が苦手な生徒は、黄チャートをメインで使い、
高校3年生の秋以降、
浪人生であれば9~10月くらいから受験レベルの問題をやることでも、合格点にはギリギリ届きます。
慶応だから難しい問題集を使わなければという、間違いに注意してください。
重要なのは基礎力を身に着け、標準レベルの演習を重ねることです。
まとめ
保護者の方へ
慶応大学の数学は、真面目に正しく勉強に取り組んだかどうかを問う出題になっています。
大事なのは、真面目なだけでは不十分だということです。
自己分析を行い、自分に合った勉強を考える必要があります。
ただ毎日問題集を解けばいいわけではありません。
お子さんの勉強方法が合っているのかどうか?
一定レベル以上の応用問題を、理解の上で解くことが出来ているのか?
集団指導塾では見過ごされている場合も多いので、保護者の方がしっかりチェックしてあげるか、 プロのサポートをつけてあげてください。
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