青山学院大学の日本史探究
青山学院大学の主な入試方式として、
学部別に問題が異なる、一般選抜(個別学部日程)
全学部問題が共通な、一般選抜(全学部日程)
があります。
2025年1月から始まる入試では、一般選抜(個別学部日程)は
Ⅰ:青学の独自試験 + 共通テスト
Ⅱ:青学の独自試験 + 共通テスト + 英語外部試験
Ⅲ:青学の独自試験 + 英語外部試験
Ⅳ:青学の独自試験 のみ
の4方式があります。
Ⅱの3つの試験を併用する方式は総合文化政策学部のみで使えるタイプです。
こちらは、全学部日程の日本史の分析です。
全学部日程は定員があまり多くないですが、全科目青山学院大学の独自試験。
2025年1月からの新課程入試。
青山学院大学独自の入学試験では日本史探究がテスト範囲となり、歴史総合は範囲外となります。
ただし、共通テスト利用や、共通テストを併用する入試形態では、事情が異なります。
共通テストは歴史総合・日本史探究となり、歴史総合がテスト範囲に入ります。
歴史総合と日本史探究の違いは、近現代の世界史が入るかどうか。
歴史総合が受験範囲に含まれる場合は、近現代の世界史も忘れずに勉強しましょう。
歴史総合の世界史部分を勉強するだけで、頑張っても3か月以上。
一般的には半年~1年くらいはかかります。
全学部日程で青学独自試験の日本史が入試で選択できる学部
文学部
教育人間科学部
経済学部
国際政治経済学部
法学部
経営学部
総合文化政策学部
社会情報学部(A日程)
地球社会共生学部
コミュニティ人間科学部
日本史は、青学の全学部日程に限らず、ほぼすべての大学の文系学部で利用できます。
暗記分量が多く大変ですが、汎用性という意味では世界史もしくは日本史が文系の必須科目といえるでしょう。
政治経済や地理は選択できる学部学科とできない学部学科があります。
ただし、近年は政治経済は暗記量が少なく理解で勉強がしやすい、かつ入試にも利用しやすいので便利になってきています。
高校1年生の冬に行われる文理選択で文系を選択される場合は、歴史を1つと公共・政治経済もおすすめの組み合わせとなっています。
個別学部日程で青学独自試験の日本史が入試で選択できる学部
文学部(史学科)
経済学部(A方式)
青山学院大学分析 → 理工学部 経済学部 文学部 教育人間科学部
他のGMARCH分析 → 立教大学 明治大学 中央大学 法政大学 学習院大学
全分野からバランスよく
青学の日本史は大問が3つあり、
2つの大問は小問が15問
残りの1つが20問
と、合計で50問の構成になっています。
大問1が古代~中世
大問2が近世(戦国~江戸が基本)
大問3が近現代
と、まんべんなく出題されます。
また、20問のボリュームが一番ある出題は大問1か大問2になることが多く、近現代の出題比率が他の大学よりも少ないのも特徴と言えます。
主に4択の完全選択式
全学部日程のように、大手私立大学で複数の学部学科で受験者がいると採点の手間も膨大。
選択式が基本で、記述は一切ありません。
青学の日本史も基本的に4択ですが、並び変えなど6択になっている問題もあります。
一問一答で知識を問う
日本史は大学の難易度が高くなればなるほど単純暗記の要素が薄れます。
用語を暗記するより時代の流れや、特定の出来事が起こった理由と、その結果起こる出来事というつながりが重要視されます。
ただ、青学の全学部日程は流れより暗記が重視されています。
これは選択式の入試に強くみられる傾向であり、青学もその傾向に当てはまっているといえます。
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図表は出ない
シンプルな用語の選択が多く、図や表、写真の問題は出題されません。
写真がないと文字以外の史料は出題ができません。
絵や写真といった文化に関わる問題は出題されないわけではありませんが、重要性は低いです。
日本史では参考書など文化史は分けてあるものも多いですが、文化史は優先順位を下げてもかまいません。
実際には2022年にクールジャパンをテーマに文化を中心とした大問もありました。
文化に関わる問題が大問の全てを占めていたわけではありませんが、一定数出題されているのも事実です。
共通テストや併願校では必要になる可能性が高いので、受験校がある程度定まるまでは文化史もできるだけ勉強しておきましょう。
青学対策としては図表や絵が不要ですが、実際の勉強では参考書や資料集を利用して絵や図表と一緒に覚えた方が理解も暗記も効率的になりやすい生徒が多いでしょう。
細かい知識をいかに定着されるか?が勝負
前述したように、圧倒的に一問一答の知識問題が多いです。
問題の中には歴史的事項を年代順に並べるといった流れに関する部分がありますが、単純な暗記でクリアできます。
ここで重要なのは勉強方法。
理論上、青学の入試を解くためには暗記だけが必要ですが、人間の脳みそは単純暗記が得意ではありません。
単純暗記90%以上で日本史を深く学ぶことができる人は1%もいないでしょう。
単純暗記を増やすためには、暗記を単純暗記にはせずに、事柄を関連付けて覚えていく必要があります。
それが、流れの理解です。
流れの理解は併願校対策にも、共通テスト対策にもなります。
青学の全学部日程しか受験しない、という生徒はほぼいないはずなので、実際には流れの理解も必要になります。
徹底して暗記
人物
戦争や乱
条約
場所
文化的作品
単語を暗記する必要性もあります。
記述は不要ですが、選択肢の中には単語だけでなく1,2文の中から適切なものを選ぶ出題もあります。
各大問2つ~3つ(A・B or A・B・C)に分割されることが多いです。
(過去には4つや5つに分割された大問もありました)
時代や出来事がまとまって出題されており、理解と関連性を合わせて暗記することで暗記の正確性も高まります。
特定の出来事を分離せず、文章や選択肢を実際の答えのヒントとなるように勉強していくことが重要です。
特に、江戸以前は海外との関連性が非常に低く、歴史の縦の糸が大切。
縦の糸とは流れの理解のことです。 やみくもに教科書をよみ、学校の授業をノートに書き写し、ただただ問題集を解くだけでは非効率。
勉強方法をしっかり見直し、効率的に理解と暗記をすすめましょう。
参考書・問題集
細かい暗記が大事
というと、皆さん最初から細かく暗記しなければいけないと勘違いします。
そうではありません。
最初は理解と特別重要な事項の暗記だけでいいんです。
実際の暗記度は30~50%くらいのイメージ。
流れがつかめた後、細かい暗記を参考書でするか、教科書でするか、問題集でするかは人によって異なります。
どの方法がベストということではなく、自分に合った方法がベスト。
私の授業でもそうですが、様々な方法を初期段階に試して、合わなければ変えていくことで理解しつつ覚えやすく忘れにくい方法を探ります。
これまで何人も指導してきましたが、生徒の個性によって覚えやすい方法は異なります。
解決方法は自分の中にあるのです。
問題集
最初は広く流れをつかむのが重要であり、最初から一問一答のような細かい問題集ばかりしていると息切れを起こしやすいです。
問題集は難しくないもの、流れを大切にしているものからスタートさせましょう。
最初は広くとらえ、少しずつ細かく深くしていきましょう。
問題集は高校1年生からの3年間で2~3冊くらい使います。
最初の一冊目は学校に買わされた物があるかと思いますが、自分に合っているかどうかを見極め、自分に合った参考書と問題集を使うことをおすすめします。
まとめ
保護者の方へ
青山学院大学の日本史は、知名度にふさわしく高い難易度があります。
さらに、国公立や共通テストと難易度の方向性が異なり、青学に向けた勉強が一定量必要です。
日本史は暗記が多く、どうしてもお子さんの集中が切れがちに。
継続が何よりも大事な科目です。
ただやみくもに勉強時間を伸ばすのではなく、勉強方法や予定の管理、さらにはモチベーションまで含めて指導が出来なければ効果が薄いです。
実際には併願校や英語・国語の対策も必要なので、日本史という事実を教えるだけの先生は意味があまりないでしょう。
覚えるだけだから、やればできるはずと考えたくなる保護者のお気持ちはわかりますが、実際には指導の質が非常に需要。
指導でお子さんの実力が大きく変わることを知っておいてください。
難関大であり人気も高い青山学院大学は、一筋縄ではいきません。
保護者の動きが重要です。
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