麻布の数学は難しい
麻布大学の数学は、私立獣医でも日本獣医生命科学大学と並んで、最難関の一つといえるでしょう。
ここ数年は大問数など出題傾向に変更があり、さらに2025年1月から新課程の一般選抜となり、大問1に変化が見られました。
基本的な出題方針や難易度は変わらないので、正しい勉強を継続出来ていればしっかり合格点をとることが出来ます。
私の生徒でも早めの準備が成功した生徒の方が麻布の合格率が高くなっていますが、特に数学と生物で準備時間の不足を感じる生徒が多いです。
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計算ミスはしにくい
最初に小問集合があり、それ以外に大問が3つ。
合計4つの大問があります。
解答方法は、すべてマークシート方式であり、分数や桁数などがわかるので、検算の必要性が薄く、計算ミスはしづらくなっています。
2021~24年は小問集合が7問でしたが、2025年は4問と大幅に減少しました。
問題数が減った分、2025の大問1は一つ一つの難易度が少し高くなり、二項定理は難しく感じた生徒が特に多かったでしょう。
2020年は9問でしたがが、それより前は5問前後が主流でした。
2018年はやはり9問だったり、2015年は5問だったりするわけですが、大切なものは問題数ではありません。
多少の問題数や出題傾向が変化しても対応できる確固たる数学力です。
表面的な分析に惑わされることなく、正しい指導を受け続ければ麻布獣医に合格できる数学力は無理なく身に着けることができます。
それは、私の生徒でも実証されています。
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難易度に偏りがある
私立獣医の数学では、麻布は非常に難易度が高いです。
また、
60分という短い時間では完答しきることが厳しい問題
60分でもしっかり解答すれば完答しきれる問題
に分かれています。
闇雲に解答し続けるのではなく、自己分析に基づいて見極める力も求められます。
その中で65~70%の得点率という高い合格最低点を取ることは、難しいです。
2025年は226点(75.3%)、2024年は215点(71.6%)と7割越えが求められる年が2年続いた麻布大学では、高くかつ安定した数学力が必須です。
数学も年によって点数の取りやすさが異なりますが、その分合格最低点にも変化があるので、必要な能力は変わらないといえるでしょう。
図形は難しい可能性がある
麻布では、図形が関連する問題の難易度は高いです。
実際、麻布に不合格で、他の獣医学科に合格した生徒との比較では、数学では図形が一つのポイントとなっています。
近年は図形が中心となる問題の出題率は低下していますが、2025年は円が出題され、2024年は三角関数をメインにしつつも平面図形の考えが必須の大問がありました。
単純に図形を習ったまま使うのではなく、他の分野と混ぜながら図形的な考えを活用できる能力が求められています。
ただし、実際の難易度は極端に高いことはなく、中には比較的解きやすい問題も含まれています。
逆に微積や確率などは、図形が得意ではなくても十分に満点が狙える大問といえます。
根本的理解度を問われる
麻布では
確率の公式
平面図形の公式
微分の公式
など、それぞれの公式を暗記しているだけでは解けません。
特に合格最低点が高くなった年を見ると顕著な傾向だといえます。
小問集合でも公式をそのまま当てはめて正解になる問題は一部にとどまり、公式を使う前に考える工程がしっかりあります。
本質的な勉強を行っているのかどうかを問われる問題が、2年に1度程度は出題されています。
これは、正しい先生について、正しく勉強している生徒には普通に理解できます。
一方で、公式暗記だけの場当たり的な間違った勉強をしている生徒には、赤本の解説ですら十分に理解できない問題となっています。
数ⅡBCなどでは、公式の理解には時間がかかることもありますし、難易度が高くて一人では暗記に逃げる生徒も少なくありません。
理解にチャレンジして、難しく、結果として暗記するのはOKですが、安易に最初から暗記するのであれば、麻布はあきらめた方がいいでしょう。
勘違いしないでほしいのが、数学が苦手でも正しい先生に習って、正しい努力を積み重ねれば麻布合格の理解度は得られるということです。
根本理解には、時間がかかって当然。
しっかりと基礎を作ればそのあとが非常に楽になりますし、基礎がなければ非効率で学力もあがりません。
岡山理科大学や北里大学などであれば、苦労はしますが数学は暗記中心でもなんとかなります。
小問数が増加から一転した
2018年までの入試では小問は5問程度でしたが、2019年入試は9問になりました。
前述した通り最近は7問が多かったにも関わらず、2025年は4問とここ10年で見ても最小の問題数でした。
浪人生は過去問にとらわれ過ぎないように注意が必要です。
どちらでも満点に近いのを狙いたい
小問集合もある程度の難易度がありますが、大問よりは簡単な問題になっています。
ただ、他の私立獣医では出題率の低い数学と人間の活動(旧:整数の性質)に関する出題があったり、忘れがちな相加相乗平均が狙われたりと、一ひねりされている問題が多くなっています。
大問よりは簡単ですが、時間配分も含めて考えると十分な準備が必須となりました。
時間配分も考える必要があり、生徒によっては大問1を最後にまわすことも検討すべきでしょう。
ここで満点か、それに近い点数を取れないのであれば、大問の勉強をするのは時期尚早ですが、残り時間が限られている生徒では、大問の分野を優先する戦略も一応あります。
ただし、小問レベルが解けないのに大問の分野ばかりを勉強するのは最終的に非効率になりやすいので十分な注意が必要です。
確率は出題形式が変わった
以前は確率の出題率が高く、他分野が複合されていない確率のみの問題がメインでした
ここ数年は小問では出題されたりされなかったり。
大問では確率漸化式として数列との複合での出題が多いです。
以前のような複合梨の大問は圧倒的に点が取りやすく、素早く終わります。
簡単な年であれば大問1つで5~7分程度で終わります。
小問集合の問題数が増えている近年の傾向を考えると、場合の数・確率が得意で、なおかつ麻布の大問で出題された年はねらい目といえるでしょう。
近年のように確率漸化式でも大丈夫。
正しい対策と基礎力をつける勉強ができていれば、短期間の指導でも確率漸化式は解けるようになります。
ただし、数列の基礎と場合の数・確率の基礎は必須となるので、ここが不十分な生徒は基礎からの指導を行います。
場合の数・確率が苦手でなければ、まず場合の数・確率から解答し、満点を狙いましょう。
本当に満点が狙いやすい大問で、小問集合が難しい年には特に効果的です。
確率は別解も教えてくれる先生がいれば、小学生レベルの方法を利用して簡単に解くことができる場合もあります。
塾も視野に入れる場合は、単に解説を紹介するだけでなく、お子さんの学力に合わせた思考法と別解も示してくれるようなところが良質といえます。
私もそうですが、今はオンライン授業(web授業)を実施している先生も増えているので、地方在住でも質の高い先生を見つけやすいです。
時々難易度が高いといわれる出題もありますが、根本理解を目指して勉強している生徒には、そこまで難しくなく、有利になっていました。
反復で上手くなる
麻布の確率は公式通りにはめ込んだら解きやすいことが多いです。
日獣などは、考えないと手数が多くなり時間を浪費しやすい出題も多く見られます。
それに対して、麻布と岡山理科大学の確率ではシンプルで考えやすく、典型的なパターンが出題されます。
数学に自信がなくても、才能がなくても、努力で満点が取れる分野だと理解しましょう。
正しい先生に習えば、確率が苦手でも1ヶ月で劇的に改善させることができます。
確率以外は数ⅡBCから
数Ⅱでは、
三角関数、
指数・対数関数、
図形と方程式、
微分・積分
数BCでは、
ベクトル、
数列
の両方が、大問で非常によく問われます。
2021年くらいまでの大問2~4は
数列と何かの複合
ベクトル(と図形などの複合)
微分積分
という3つが最頻出でした。
2022~2025年は
数Ⅱ中心
数列と確率の複合
微分積分
が基本パターンとなっていました。
図形はBCだけでなく、Aからもある
2018年の図形は、空間図形で正四面体と球、正八面体と球という図形の想像が難しいものでした。
前述したように2025年は円、2024年は平面図形が近年は問われる大問がありました。
他の私立獣医では出題率が低い分野ですが、麻布では出題があります。
ただし、問題の流れ自体は典型的。
微分で計算量が多く、図形で想像力を使うので、時間配分も重要となります。
2019年入試など、平面図形でも取り組みやすくかなり典型的な年もあるので、警戒しすぎる必要はありません。
どの年をみても、正しい勉強が継続できていれば合格点は数学単独でも上回ることができる問題となっています。(実際には生徒ごとに得意不得意があるので、数学が苦手な生徒は理科や英語でカバーして合格すれば大丈夫です)
小問だけで問われる分野もある
複素数や高次方程式の計算は、大問でメインで扱われることがありませんが、小問集合では出題されることがあります。
前述したように2025年以外は小問数が多く、幅広い出題となっています。
単純計算が多いですが、計算量を多くしやすく、出題しやすいです。
標準レベルは何度も練習しておく必要があります。
微積は必ずとはいえない
他の私立獣医や国立獣医でも、微積の大問はほぼ確実に1つは問われます。
近年は大問でほぼ確実に出題されていますが、過去の麻布では大問で微積がない年が時々存在します。(小問集合では出題)
これは大学受験の数学としては珍しく、獣医学科全体で見ても珍しいです。
近年は大問4で微積が続いていますが、もしかしたら近いうちに微積の大問がない年が出てくるかもしれません。
計算量は多いですが、難易度自体はそこまで高くない問題が多いので、満点が狙えます。
対策・問題集
問題集としては黄色チャートなどでは不足が出て満点は狙えないが、青チャートやフォーカスゴールドなどはちょっと難しすぎる、というのが実情です。
青チャートなどをメインとするのが現実的ですが、証明問題に不要なものが多く、ただ青チャートをそのまま使うのは間違いなく非効率です。
数学が得意ではない生徒は、仮に学校が青チャートでも黄色チャートレベルの問題集がおすすめです。
普通の受験生ではその線引きが難しいので、家庭教師の先生や塾などを上手く活用するのが現実的な解決策といえます。
青チャートレベルをメインの問題集にするのは、数学に自信があり本番でも高得点を狙いたい生徒のみにしましょう。
赤本は併願校と実力をみて判断
麻布で赤本を使うタイミングは生徒によって違います。
多くの生徒では、高校3年生の9~10月くらいに1度解いて様子を見ますが、実力と併願校によって臨機応変に考えましょう。
私の生徒では、各分野が一定のレベルに達した段階で、一度麻布や北里、酪農学園などの数学を1,2問解いてもらうこともあります。
私立獣医では、大学ごとに出題傾向が近いですが、よくみると微妙に違います。
生徒によって相性もあるので、生徒自身を理解することが重要となります。
時期としては高校2年生の冬や高校3年生の春くらいが多いです。
まとめ
- 公式は根本理解
- 正しい勉強をしていれば出題形式の変更は影響しない
- 時間の都合上、安易に満点は狙うべからず
保護者の方へ
麻布は私立獣医でも最難関の1校であり、中でも数学は難しいです。
だからこそ、高校3年生、浪人生で自己分析が不足して、どの獣医学科も不合格という生徒が後を絶ちません。
私の生徒でも麻布の獣医学科に合格した子は何人もいます。
麻布の合格者は他の1~5つの獣医学科にも合格しており、麻布のみ合格したという生徒は一人もいません。
自己分析と、お子さんに合った勉強法および問題集ができていれば、確実に成果が出ます。
麻布に合わせた数学を勉強しておけば、もし麻布が不合格でも、他の私立獣医の合格率が非常に高くなります。
保護者の方はお子さん任せにせず、手遅れになるまえにフォローをしてあげてください。
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