理工学部の化学
青山学院大学の理工学部(Amazonリンク)では、学科によって化学が必須になるか、選択になるか、そもそも選べないかが異なります。
2025年1月以降の新課程入試では、
一般選抜の個別学部日程(A方式・B方式)
一般選抜の全学部日程(Amazonリンク)
の3種類で青山学院大学独自の試験が行われます。
化学・生命科学科では、化学が必須科目。
また、
数理サイエンス学科
電気電子工学科
機械創造工学科
経営システム工学科
情報テクノロジー学科
の5学科では、化学もしくは物理のどちらか一方を選択します。
物理科学科では物理が必須で化学は利用できません。
青学分析 → 理工学部(数学) 経済学部 文学部 教育人間科学部
青学統一日程分析 → 英語 文系数学 理系数学 化学 政治経済
3科目の合計点で勝負する
合格のためには3科目で6割前後が必要になりますが、理工学部を目指す生徒で理科が苦手という場合は少ないはずです。
たとえ苦手科目があり、1科目で5割前後になったとしても得意科目でカバーができます。
GMARCHの理工学・生命科学 → 明治大学 立教大学 学習院大学 中央大学 法政大学 その他の大学分析
四工大分析 → 芝浦工業大学 東京都市大学 工学院大学 東京電機大学
現在を基準にしない
科目ごとの目標点を定めるときには、現在の学力や点数ではなく、受験の日での点数を予想しなければいけません。
英語と異なり、化学は集中的に正しく勉強することで直前でも10~20点向上させることは難しくありません。
今、化学があまり得意ではない生徒ほど、直前対策の効果は大きくなります。 半年くらいいい先生からの指導を受ければ、判定2つ分は上げられます。
もちろん、半年前からではなく、1~2年前から対策を行えば、その分合格率は高まります。
有機化学が安定の秘訣
3つの大問のうち、1つは必ず有機化学です。
基本的に最後の大問3がそれにあたります。
有機化学は学校の最後の方で学習することもあり、遅れがちな生徒も見られます。
特に学校の偏差値50前半~60くらいまでの高校だと、推薦で大学を狙う生徒も少なくありません。
早め早めの学習プランが必要です。
有機化学が苦手は通用しない
確実に出題される大問ですので、ここはしっかりと勉強しましょう。
また、正しい学習の積み重ねで点数が上げやすい分野でもあります。
有機化学に苦手意識があるということは、化学全体の勉強方法を間違えている可能性が非常に高いと言えます。
実践的に考えても有機化学はパターン数が限られているので、青学レベルの難しい問題でも対応がしやすくなっています。
鎖状炭化水素と芳香族が特に出題されやすく、比較的対策しやすいといえるでしょう。
実験と思考力
理科の勉強では、化学でも物理でも理解が重要になります。
また、青学より偏差値が低めの大学と、青学以上の大学では大きく勉強法が異なります。
青学以上を狙うのであれば、化学は理解主導。
暗記中心の勉強では、化学は当然ですが、数学でも負けることになります。
青学レベルであれば数学と化学の先生は同じであることが理想です。
化学基礎の精度が合否を分ける
化学基礎の重要性がほかの大学よりも高いのが青学の化学です。
3つしか大問がないにも関わらず、1つの大問が化学基礎という年もあります。
特に最初に習う、原子分子、結合や格子は100%の理解を目指しましょう。
高校1年生が終わるまでに化学基礎を80%以上の理解にできれば、合格がかなり近づきます。
理論化学を鍛えよう
化学基礎の酸化還元 化学での気体 などは、理論化学として出題されやすくなっています。
電池や中和なども、無機化学やほかの理論化学と合わせて出題されることが多く、
理論化学は網羅的に勉強しなければいけません。
過去問の分野だけを見ると出題量が少ないと勘違いするかもしれませんが、各大問にちょくちょく出ています。
理論化学は実験や計算が出題しやすく、青学の出題傾向にマッチしています。
現在は、理科でも思考力が重要です。
理論と有機は理解を何より重視しましょう。
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計算と化学反応式は理解しよう
基本的な知識と中学レベルの数学力があれば、青学の計算は怖くありません。
高校2年生の夏の時点で、化学の計算に苦手意識がある場合は、勉強法を間違えている可能性が非常に高いです。
化学基礎が分かっていれば、化学反応式も難しくないはず。
反応式も一定量出題されるので、必ず攻略しておきましょう。
いい先生に習っておけば、反応式はむしろ点がとりやすい問題になっているはずです。
無機化学は少なめと油断しない
毎年ではありませんが、半数程度で無機化学の大問が出題されています。
大問1つまるごと無機化学というケースは少なくいと油断している生徒が多いでしょう。
他の大学でも出題分量が少ないことが多いので、後回しにしたくなりますが、
1つ全部とはいかなくても半分くらいは無機化学は出題されやすいので、しっかりと学習しておきましょう。
参考書・問題集
参考書や問題集は標準レベルをしっかり学習できるものがおすすめです。
青学と聞くと、応用・発展問題に目がいきがちですが、標準レベルの精度を高めれば合格できます。
岡野の化学(Amazon リンク)
ゼロから劇的にわかる(Amazon リンク)
などはおすすめです。
問題集
セミナー化学(Amazonリンク)
リードシリーズ(Amazon リンク)
といった学校でもよく用いられる問題集がベースとなります。
どれか一つを、応用発展レベルまで合わせて9割取れるようになれば、合格点は確実に超えます。
実験思考問題や計算問題もあるので、全範囲を復習するという意味では共通テスト(Amazonリンク)やセンター過去問も演習にはちょうどいいでしょう。
特に浪人生は基礎的な力が不足しがちなので、難しい問題集を使わずに、最低でも秋まで、場合によっては受験終了までしっかり標準レベルを頑張りましょう。
まとめ
- 暗記中心はやめよう
- 思考力は数学と英語にも役立つ
- 理論化学の基本理解が最優先
保護者の方へ
青山学院大学は難易度が高く、そこに合わせた勉強法を遅くとも高校2年生からは初めておいてほしいです。
MARCHの下位と、MARCH上位や四工大では、勉強法が大きく異なります。
お子さんに基準を早めに示してあげることで、正しい勉強法を身に着けることができます。
私の生徒でも、早めの進路相談を行い、とりあえず高いレベルを基準とするように準備をしています。
最終的に受験する学校は本人の希望を優先するのがおすすめですが、学力という選択肢を与えてあげてください。
青学の化学は思考力も重要になり、暗記では通用しません。
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